お金を貸すと、返してもらえない危険が必ず発生します

借用証書を公正証書でつくる

友人に100万円を貸すことになった。少ない額ではないので、あとできちんと回収できるような借用
証書をつくりたい。どうしたらいいんだろう?

 

●返してもらえない危険を少なくするために
お金を貸すと、返してもらえない危険が必ず発生します。その危険を完全に回避する方法はありま
せんが、少しでも減らす手投が法律にはいくつか定められています。たとえば保証人や担保といった
ものです。借用証書を公正証書(公証人がつくる文書のこと)でつくることも危険を減らすためのひと
つの手立てであるといえます。公正証書をつくるには原則として貸主と借主の両方が公証人役場
に行く必要があります。ただし公証人役場に行けばすぐに文書を作成してもらえるわけではありません。
事前に契約の内容を公証人に連絡したうえで日時を決めて行くほうがよいでしょう。また、持っていか
なくてはならないものがあるので、事前に確認しておきましょう。

 

●借用証書を公正証書でつくるメリット
借用証書を公正証書でつくると、次のようなメリットがあります。

 

@書類の真正が推定される
書類の真正とは、簡単にいえば「偽造文書ではない」ということです。

 

A作成された日付に確定日付の効力が認められる
確定日付とは、「問違いなくその日に契約書が作成されたことが法的に認められる日付」のことです。
法的に認められると、その日に契約(お金の貸し借り)が行なわれたことも推定されることになります。

 

B執行認諾の条項が記載されることで期日までに返してもらえなかったときに相手の財産を差し押さ
えることができる。

 

執行認諾とは、「約束を破ったときには、この公正証書の内容にもとづいて直ちに強制執行(差押え)
されることを承諾する」という意味です。これにより、相手がお金を返さないときには裁判を起こさずに
借主の財産を差し押えることができます。このことが公正証書をつくる最大のメリットです。執行認諾
条項を書き漏らしてしまうと、公正証書をつくる意味がほとんどなくなってしまいます。