自分の意思を相手に伝えるための方法には

借金の返済を催促する文書はどのように書けばいいのか

友人に50万円を貸したが、何度電話で催促してもぜんぜん返してくれない。それどころか、最近は電話
にも出なくなってしまった。そこで、今度は文書で催促しようと思う。こんなときはどうすればいいのだろう?

 

●意思を伝える方法にはいろいろあるが
自分の意思を相手に伝えるための方法には、いろんなものがあります。日常生活では、たとえば直接
会って口でいったり、電話をしたり、そのほかにも電報、FAX、郵便、eメール、身振り手振りなどによっ
てコミュニケーションをはかります。法律の世界でも、クーリング・オフのように法律で「文書でなければダメ」
と決めていないかぎり、意思を伝える方法はどんなものでもかまいません。今回の事例では「お金を返し
てくれ」ということが相手に伝わりさえすれば、その伝え方はどんな方法でもいいわけです。

 

●証拠を残すためには配達証明付内容証明郵便を使う
しかし、自分では相手に意思をちゃんと伝えたつもりでも、あとで「いった」「いや、いわない」という問題が
起きることがよくあります。そんなとき、口約束であったり、手元になんにも文書が残っていなかったりする
と、当事者以外の第三者にはどっちが正しいのかわかりません。たいした問題でなければいいのですが、
事例のように「返せ」ということで返済期儀が決まるケースでは、「いった、いわない」は問題です。このよ
うな、あとで問題が起きそうな大事なことを相手に伝えるときには、証拠としてあとに残るように、配達
証明付内容証明郵便を使うのがベターです。なお、FAXでも送信記録が残れば同じ効果があり
ますが、相手が受信しなかったり、ちゃんと写し出されない可能性があります。また、eメールでは簡単
に偽造できてしまいます。しかし配達証明付内容証明郵便には、そんな心配がありません。内容
証明郵便では、郵便局が郵送した文書の内容を証明してくれますから、「郵送したのはどんな内容
の文書だったか」という証拠が差出人の手元に残ります。また、郵便局員が宛先人に手渡しますから、
配達証明をつければ、内容証明郵便が配達された日(宛先人が内容証明郵便を受け取った日)
が証拠として残ります。このように、配達証明付内容証明郵便を使えば、「どんな内容の文書をいつ
送ったか」という争いを未然に防ぐことができます。同時に、自分の意思を相手に伝えた証拠にもなります。

 

●内容証明郵便の書き方には細かい決まりがある
ところで、内容証明郵便は書き方などにかなり細かい決まりがありますから、注意してください。少しで
も書き方が間違っていたりすると、訂正を求められたり、もう一度書き直さなくてはならなくなります。
具体例をあげて書き方を説明しましょう。

 

@紙はコピー用紙、原稿用紙など、なんでもかまわない。紙のサイズ(A4、B4など)も自由。

 

A手書きでもワープロでもかまわない。

 

B1枚の紙に書ける字数は、20文字×26行(あるいは26文字×20行)の形式で、合計520文字まで。
これを超えるときは2枚目に続きを書き、1枚目と2枚目をホチキスなどでとめて契印をする。3枚目以降も同様。

 

C「u」などの文字は2字分とカウントされてしまうことがあるので注意。

 

D行の最後、21文字目に句読点(「、」や「。」)がきてしまったときは、次の行のアタマに句読点を書く。

 

E題名(例文では「通知書」)は必ずしも必要ではない。

 

F日付を必ず書く。

 

G差出人の住所、氏名を書いて印鑑を押す。使用する印鑑は認印でかまわない(なお、法律上押印する
義務があるわけではない)。

 

H宛先人の住所、氏名を書く。封筒の宛名とまったく同じように書く。

 

I文章の終わりに余白をつくる。この余白に郵便局員が証明印を打つ。

 

J訂正方法は次のようにする。なお、訂正印は差出人のところで使ったものと異なった印鑑でもかまわない。

 

K以上の要領で、まったく同じものを3通書き、印鑑も同じように押す。

 

L同じ内容のもの3適と封筒を別々に持って大きな郵便局に行く。小さな郵便局では取り扱っていないので注意。

 

M配達証明の申請書を記入して、書類3通と封筒を一緒に郵便局員に差し出す。

 

N書類に問題がなければ証明印が押されるので、3通のうちの1通を封筒に入れて封をして郵便局に差し
出す。残りの2通のうち、1通は郵便局で保管し、もう1通は差出人にその場で返してくれるので、なくさない
ように保管する。万一なくしたときは、5年間は差し出した郵便局に保管されているから、コピー(有料)を
もらえばよい。

 

O郵便が配達されると配達証明書が差出人に郵送されてくる。配達証明書は相手に内容証明郵便が
届いたことを証明するので、大切に保管する。万一なくしたときは、配達された日から1年間は、差し出した
郵便局に行けば、いつ配達されたか証明してもらえる(有料)。

 

Q配達証明付内容証明郵便の費用は上の表にしたがって計算した合計額。