返済期限が来る前に、お金を貸し借りした当初

返済期限が来る前に貸主・借主が行方不明になったり破産してしまったら

●予想もしなかった事態も起こりうる
返済期限が来る前に、お金を貸し借りした当初には予想もしなかったことが起こることがあります。
貸主・借主が替わるのもそのひとつですが、もっと困った事態も起こります。たとえば、貸主・借主が
行方不明になったり、破産したりした場合です。

 

●貸主が行方不明になってしまったら
貸主が行方不明になってしまったら、借主は誰にお金を返せばいいのでしょうか。貸主本人は行方
不明でも、貸主の銀行口座がわかっているなら、その口座に振り込むことで返済することができます。
それができないときは、法務局のなかにある供託所に行って、供託という方法で返済することになります。

 

●借主が行方不明になってしまったら
借主が行方不明になった場合は大問題です。親族や友人同士でのお金の貸し借りでは、担保や
保証人などはほとんどついていないのが普通でしょうから、借主がいなくなってしまうと、貸主が返済
を受けられる可能性は激減してしまいます。貸した金額にもよりますが、借主名義の財産(不動産、
預貯金、生命保険、電話加入権、自動車など)があれば、裁判所を使って、貸したお金を取り
戻すための手続きをすることができます。

 

●貸主が破産してしまったら
貸主が破産したことを知らなければ、借主としては普段と同じように返済するしかありません。しかし、
貸主が破産したことを知っているときには、借主は慎重に返済しなければなりません。もし、貸主に
代わって破産管財人(裁判所で選任される、破産者の財産を管理する権限を持った人)が借金
返済の請求をしてきたときは、裁判所が発行した、貸主が破産して破産管財人が選任されている
という証明書を確認してから、返済すればいいでしょう。しかし、実際の破産手続きの多くは同時
廃止事件(財産を売って、その代金を貸主などに配当する手続きを行なわない破産手続き)なので、
破産管財人が選任されず、破産した貸主本人が相変わらず返済を求めてきます。そのような場合
には、@破産管財人が選任されていないこと、A破産宣告が確定していること、を裁判所が発行した
証明書で確認してから、貸主に返済しましょう。

 

●借主が破産してしまったら
借主が破産したときは、貸主は、勝手に借主から返済を受けたり借主の財産を持ち出したりしては
いけません。もし、破産管財人が選任されているときは、その指示に従って配当を受けることになり
ます。また、被産管財人が選任されない、いわゆる同時廃止事件では、裁判所の通知に対して回答
を出したり、場合によっては免責異議の申立てをして、裁判所の判断を待つことになります。しかし、
免責決定が確定するまでのあいだであれば、裁判所に差押えの手続きを申し立て、貸したお金を
取り戻すことは認められています。