ここで「利息」について説明しましょう

利息はどのくらい取れるのか

友人に50万円を貸すことにした。自分も余裕のないところから貸すのだから、返してもらうときには
利息を取りたい。利率は年20%にしたいな。

 

●利息とはなにか
ここで「利息」について説明しましょう。まず、利息とはいったいなんでしょうか。利息とは、貸してから
返済されるまでのあいだの、貸したお金の使用料のことです。個人でも、お金を貸すにあたって、
利息を取る約束をすることはできます。ただし、いくらでも自由に利息を取ってよいわけではありま
せん。利率については法律で上限が決められているのです。

 

●利率のいろいろ
民法という法律では、「利息をつけるという約束はしたが利率までは決めなかったときは、年5%の
利率とする」と決められています。一方、商法という法律では、「商人間のお金の貸し借りでは、
利息をつけるという約束をしていなくても、年6%の利率による利息を取ることができる」と決められ
ています。また、「貸主・借主のどちらかが商人のときには、利息をつけるという約束だけで利率まで
は決めなかったときは、年6%の利率とする」とも決められています。したがって、単純に「利息を
取る」とだけ約束をして、利率まで決めていないときは、貸主と借主の両方が商人でなければ
年5%、どちらかもしくは両方が商人であれば年6%の利率になります。利率を決めたときには
原則として、その決められた利率にしたがって利息を支払わなければなりません。しかし利息
制限法という法律によって、利率の上限が決められています。具体的な利率の上限は、貸し
たお金の金額に応じて決められています。利率の上限を超える利率の約束をしても、利息と
して受け取ることができるのは、この上限の利率までなのです。今回のケースでは、貸したお金
の金額は50万円です。そして50万円に応じた利率の上限は年18%ですから、利率を20%に
すると約束しても、利息として受け取れるのは年18%までとなります。

 

●利息の計算はどうやってするか
では、具体的に利息を計算してみましょう。たとえば、「50万円を、年18%の利息をつける約束で貸
して、1年後に一括返済してもらう」場合を考えてみます。なお、貸したお金の金額が50万円のときの
上限利率は年18%です。したがって、それ以上の利率を約束しても、利息として認められるのは
年18%までです。利率が決まったら、計算は次のとおりとなります。

 

利息=50万円(残元本)×0・18(利率)×{365(借りていた期間)÷365(1年の日数)}
※うるう年の場合は、1年の日数を「366日」として計算する

 

計算の結果、今回の利息は9万円となり、元金(実際に貸したお金)である50万円とあわせて
59万円の返済となります。これは1年後に一括払いするケースですが、分割払いのときには利息計算
する際に毎月、残元金の額が減少し、借りていた期間も変化することに注意しましょう。くりかえしま
すが、利息とは貸してから返済を受けるまでのあいだの元金の使用料ですから、元金が減ったり、
借りていた期間が短くなれば、利息も減ることになります。

 

●利息の天引きをするときは
利息の受け取り方として、利息の天引きというものがあります。利息の天引きとは、簡単にいえば、
貸付時に返済期阻までの利息分を前払いする、ということです。たとえば「50万円を、年10%の
利息をつけて1年後に返済する約束で貸す際に、あらかじめ1年間分の利息5万円を差し引いた
45万円を渡す」というイメージです。そして1年後に利息の5万円を上乗せして50万円の返済を受
けるのです。ところで、利率には上限がありますので、約束した利率がすでに上限利率を超えて
いる場合には利息の修正が行なわれます。これはわかりやすいのですが、利息の天引きをした
場合、最初に約束した利率は上限利率を超えていないが、天引き後の現実に受け取った金額
をもとに利率を計算すると上限利率を超えてしまうことがあります。この場合でも、利息の修正が
必要になります。では、「50万円を、年18%の利息をつけて1年後に返済する約束で貸す際に、
あらかじめl年間分の利息9万円を差し引いた41万円を渡した」というケースで考えてみましょう。
まず、約束した元金と天引き後の現実に受け取った金額双方の利息を計算します。

 

約束元本:50万円×0・18×(365÷365)=9万円
現実受領:41万円×0・18×(365÷365)=7万3800円

 

現実に貸した額は41万円ですから、利息の上限(利率年18%)は7万3800円です。貸したお金の
額41万円に対し年間9万円の利息を取ると、年利換算で約22%になり、上限利率の年18%を
超えてしまいます。そこで、次のような修正をするのです。

 

50万円−(9万円17万3800)=48万3800円

 

この修正によって、1年後に返済するべき金額は、50万円ではなく48万3800円となります。なお、
このような修正が行なわれるのは、実際の利率が上限利率を超えてしまう場合です。現実に受け
取った金額をもとに天引き利息を年利に換算しても上限利率を超えないときは、修正する必要は
ありません。