夫婦間、親子間など、親族間でのお金の貸し借りは

家族間でお金の貸し借りをすると税金がかかることがある

息子が事業を立ち上げるときに、その開業資金として300万円を貸した。しかし「親子間のお金の貸し
借りは贈与とみなされ、贈与税がかかってしまう」というような話を聞いたことがある。実際はどうなのだ
ろうか?

 

●証拠をしっかり準備しておく
夫婦間、親子間など、親族間でのお金の貸し借りは返済がしっかり行なわれないケースが多いため、
実質的に贈与とみなされて、贈与税がかかることがあります。「利息はなし、あるとき払いの催促なし」
でお金を渡し、借用証書をつくらず、現実に返済もしていないのであれば、いくら「お金の貸し借り」
だと言い張っても、税務署に贈与とみなされてしまいます。しかし、しっかり返済をしている、あるいは
返済するつもりであれば、それは通常のお金の貸し借りですから、贈与税の対象とはなりません。
そこで、しつかり返済をしている、あるいは返済するつもりであれば、他人にもそれがわかるように文書
などで証拠を準備しておきましょう。このように証拠を準備して、きちんと定期的に返済をしていれば
通常のお金の貸し借りですから、贈与税を気にすることはありません。

 

●利息分が贈与とみなされることもある
親子間のお金の貸し借りでは利息をつけないことが普通です。このような利息をつけないケースでは、
貸したお金の金額に年5%(法定利率)の利息がつくと仮定して、その利息と仮定された金額が贈与
されたとみなされてしまいます。事例のケースで説明すると、1年目には15万円(300万円の5%)が親
から息子に贈与されているとみなされます。しかし、贈与税の1年間の基礎控除は110万円
(平成14年9月現在)ですから、この事例では贈与税はかかりませんし、申告も必要ありません。
このように、利息をつけないことを贈与とみなされても、すぐに贈与税の対象になるというケースはそれ
ほど多くはないでしょう。